例 題 


<例題>|AB| は有向線分 AB の長さを表すことを示せ。( 長さを表すのに作られた記号 )
<解答>AB=(x,y) とし、A を通り実軸(x軸)に平行な直線と B を通り虚軸(y軸)に     平行な直線との交点を C とし、 C から A、B を通る直線に垂線を下し、その足     を H とし、HA、HB、AB の長さを a、b、z とする。     △BCA と △CHA が相似であるから、 a:x=x:z az=x・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)     △BCA と △BHC が相似であるから、 b:y=y:z bz=y・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)     (1)+(2)  az+bz=x+y            z(a+b)=x+y              z×z=x+y     ∵ z=a+b                z=(x+y)1/2     上の式から、(x+y)1/2 は有向線分 AB の長さを表し、     絶対値の定義から、|AB| と表されるから、|AB| は有向線分 AB の長さを表す。 <解答>x=(a,b),y=(c,d),     |AB|=z=f{(a,b),y}=(e,f) とする。        a/e<(e−z)/(a−x)<x/z<(f−z)/(b−x)<b/f               lim(a/e)=lim(b/f) → x/z               n→∞ n→∞     上の式より、∂z÷dx={(e−z)/(a−x),(f−z)/(b−x)}=x/z              ∂z=(x/z)dx・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)     同様にして、   ∂z=(y/z)dy・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)     (1)、(2) より、dz=∂z+∂z=(x/z)dx+(y/z)dy             zdz=xdx+ydy            2zdz=2xdx+2ydy             dz=dx+dy              z=x+y+C     x=y=0 のとき、z=0 であるから、C=0              z=x+y z=(x+y)1/2     上の式から、(x+y)1/2 は有向線分 AB の長さを表し、     絶対値の定義から、|AB| と表されるから、|AB| は有向線分 AB の長さを表す。
 上の例題を証明にピタゴラスの定理をわざわざ避けて、ピタゴラス以前ならば比例 かも知れませんねぇ・・・? 実はバビロニアに既にこの定理は、勿論、定理とは言 いませんが、実質的にあったそうです。証明なんてものを用意をしていたかは分かり ませんが、多分比例で納得していたのでしょう。ニュートン、ライプニッツが、有り えないのですが、仮にピタゴラスの定理を知らなかったとすれば、微分を使いますか ねぇ? こんな証明を数学の本には見たことがありません。こうしておけば、ピタゴ ラスの定理に驚くべき簡潔な証明、恐らくは数学史上最も簡潔な証明が書けて、あげ くの果てに「ピタゴラスの定理、こりゃぁ、定理と言うに値しない・・・?」となり ます。そして、2千年以上も幾何学のスターの座にい座っていたピタゴラスを、もし かしたらその座から引きずり落とせるかも知れませんねぇ・・? ここではピタゴラ スの定理を証明をしていません。 |AB| は有向線分 AB の長さを表すことを証明 しただけです。勿論、この証明にピタゴラスの定理を使っていません。        ここで証明をした「 |AB| は有向線分 AB の長さを表す」と、もう1つ、前の ページにある「直交する有向線分の内積は 0 である」を使ってピタゴラスの定理の 証明します。それを見たい人は下記ページを見てください。           
 ピタゴラスの定理の証明 
数学史上最も簡潔な証明です???  さて、さて、どうでしょうか・・・? 私や、道端で行商をしたことがありません が、インターネット情報もこの種のゴミがいっぱいあります。皆さん、よくよくご注 意を。山と積まれたゴミの中から黄金を探し出すのは、川に入って砂金を探すのとそ う変わりはありません。ならば、大学から発信される情報にゴミは無いのか・・・?  世間では「これは無いだろう・・・」と言うことになっているのですが、よくよく 見ると、こっちの方もけっこう負けてはいませんねぇ、落ちさんの大学教授連中が発 する情報はインチキの割合は圧倒的に少ないことは認められますが、まぁ,割合が少 ないだけであって・・・。                            要するに、数学は宗教ではありません。お経を暗記、コーランを諳んじても、それ だけでは足しません。                            


<例題>平行で同方向である2つの有向線分を表すベクトルを AB、CD とすると、次のこと

    が成立することを示せ。   |AB|:|CD|=m:n ならば、AB:CD=m:n

<解答>AB=(a,b)、CD=(c,d) とする。

       |AB|=(a+b)1/2,|CD|=(c+d)1/2

    条件より、|AB|:|CD|=m:n 

                   m:n=(a+b)1/2:(c+d)1/2 

    条件より、AB、CD は平行で同方向であるから、

    a:c=b:d=k:1 とおくと、k>0

         m:n={(ck)+(dk)}1/2:(c+d)1/2 

            =k(c+d)1/2:(c+d)1/2 

            =k:1

         m:n=a:c=b:d

        n・AB=n・(a,b)=(cm/a)・(a,ad/c)=m・(c,d)

            =m・CD

    ∴  AB:CD=m:n


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