<例題>図のように円弧内に甲円1個、乙円2個を容れる。外円半径が5寸であるとき、弦の長
さと甲円半径の差を最大にしたい。そのときの乙円の半径はいくらか。
<解答>乙、甲円の半径をx、y、弦の長さを 2z とし、点は図に示してあるものとする。
条件から、(OA)S=(OH+HA)S=(OH)S+(HA)S
52=(5−2y)2+z2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
d(52)=d(5−2y)2+dz2
0=2(5−2y)d(−2y)+2zdz
=(5−2y)d(−2y)+zdz
=−2(5−2y)dy+zdz
dz={2(5−2y)/z}dy・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
条件から、(QP)S−(PI)S=(QI)S=(OQ)S−(OI)S
(x+y)2+(y−x)2=(5−x)2−(5−2y+x)2
4xy=(5−x)2−{(5+x)−2y})2
=(5−x)2−(5+x)2+4(5+x)yー4y2
=−20x+4(5+x)y−4y2
=−20x+20y+4xy−4y2
0=−20x+20y−4y2
=−5x+5y−y2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
弦の半分の長さと甲円半径の差を s とすると、
s=z−y
ds=dz−dy
={2(5−2y)/z}dyーdy
s が極値となるところで、ds=0
0={2(5−2y)/z}dyーdy
={2(5−2y)/z}ー1
=2(5−2y)ーz
z=2(5−2y)
上の式を(1)に代入、
52=(5−2y)2+{2(5−2y)}2
52=5(5−2y)2
5=(5−2y)2
y=(5−51/2)/2
上の式を(3)に代入、
0=−5x+5{(5−51/2)/2}−{(5−51/2)/2}2
5x=5{(5−51/2)}/2−{(5−51/2)}2/4
20x=10(5−51/2)−{(5−51/2)}2
=50−10×51/2−30+10×51/2
=20
x=1 (答) 乙円径 1寸
この解答は多分高等学校には通じないでしょう。これを通じさせるには、微
積分の体系を書き変える必要があります。現在・・・、大学教授連中も取り組
んでいるようですが、我々庶民のところに持って来れる数学にはなっていませ
ん。無限小解析、超準解析、イヤ、ハヤ、訳け解からんねぇ・・・。多分、欧
米の受け売りでしょう。これでは埒があきません。
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