<例題>図のように正三角形内に全円と等円2個が容れてある。全円直径が4寸のとき、等円の
直径はいくらか。
<解答>等円の直径を r とし、点は下の図に示してあるものとする。
条件より、(HM)S=(HA+AM)S
=(HA)S+2(HA・AM)+(AM)S
=(HA)S−2(AH・AM)+(AM)S
=(AM)S−2(AM)Scos(π/6)+(AM)S
=(AM)S−2(AM)S×31/2/2+(AM)S
=(2−31/2)(AM)S・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
(HM)S=(HP+PM)S
=(HP)S+2(HP・PM)+(PM)S
=(HP)S−2(PH・PM)+(PM)S
=(PM)S−2(PM)Scos(5π/6)+(PM)S
=(PM)S+2(PM)S×31/2/2+(PM)S
=(2+31/2)(r)2・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
(1)、(2) より、 (2−31/2)(AM)S=(2+31/2)(r)2
(AM)S=(2+31/2)2(r)2
|AM|=(2+31/2)r
条件と正三角形の内心と重心は一致することから、
|AO|:|OI|=2:1
|AO|=2×|OI|=2×2=4
上の式より、|OM|=|AO|−|AM|=4−(2+31/2)r
条件より、 (OP)S=(OM+MP)S
=(OM)S+2(OM・MP)+(MP)S
=(OM)S+2(0)+(MP)S
=(OM)S+(MP)S
上の式に |OP|=2+r、|OM|=4−(2+31/2)r、|MP|=r を代入、
(2+r)2={4−(2+31/2)r}2+(r)2
4+4r+r2=16−8×(2+31/2)r+(7+4×31/2)r2+r2
0=(7+4×31/2)r2−(20+8×31/2)r+12
={(7+4×31/2)r−6}{r−2}
={(7+4×31/2)r−6} ∵ r≠2
r=6/(7+4×31/2)
2r=12/(7+4×31/2)
=12(7−4×31/2)
=0.8615・・・
(答) 等円直径は、0.8615・・・寸
計算でダウンしそうであるが、数学の問題としてはそれ程難しくはありませ
ん。嫌らしい江戸の和算家はこんな問題を作って、民衆を悩ませておったのか
ねぇ・・・、まるで落ちこぼれを催促しているようなぁ・・・。
俺の出した問題をやって見ろ、出来んだろう。だから・・・???
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