<例題>図のように、直角三角形ABC の内に大円1個と小円3個を容れる。|AB|=3 のと
き、|BC| の値はどれだけか。
<解答>小円の半径を r、21/2=α とし、点は図にあるものとすると、2=α2
△NKL と △NML において、
条件より、|NK|=|NM|、|LK|=|LM|、|NL| は共通
△NKL≡△NML
KM⊥NL
NL//QF
大円の半径は 2r
条件より、(NL)S=(KN)S−(LK)S
=(3r)2−(r)2
|NL|=2αr
|FG|=2αr・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
条件より、(NQ)S=(NP)S−(QP)S
=(3r)2−(r)2
=8r2
|NQ|=2αr
|HI|=2αr・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
条件より、(IA)S=(IK+KA)S=(IK)S+2(IK・KA)+(KA)S
=(IK)S+2(IK・KA)+(KA)S
=(IK)S+2{IK・(KI+IA)}+(KA)S
=(IK)S−2(IK)S+2(0)+(KA)S
=−(IK)S+(KA)S
=−(3r)2+(KA)S
=−(3r)2+(KD+DA)S
=−(3r)2+(KD)S+2(KD・DA)+(DA)S
=−(3r)2+(KD)S+2(0)+(DA)S
=−(3r)2+(r)2+(3−3r)2
=r2−18r+9
|IA|=(r2−18r+9)1/2 ・・・・・・・・・・・・・・・(3)
△NKL と △CNG において、
条件より、NK//CN,KL//NG、LN//GC
△NKL∽△CNG
|CG|:|GN|=|NL|:|LK|
|CG|:2r=2αr:r=2α:1
|CG|=4αr・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(4)
|CH|=4αr・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
条件と (1)、(2)、(3)、(4)、(5) より、
(CA)S=(AB)S+2(AB・BC)+(BC)S
=(AB)S+2(0)+(BC)S
=(AB)S+(BC)S
=(3)2+(r+6αr)2
=9+(36α2+1)r2+12αr2
9+(36α2+1)r2+12αr2
=(CA)S
=(CI+IA)S
=|CI|S+2|CI||IA|+|IA|S
=(6αr)2+2(6αr|IA|+(r2−18r+9)
=(36α2+1)r2+12αr|IA|−18r+9
12αr2=12αr|IA|−18r
2αr=2α|IA|−3
2αr+3=2α|IA|
4α2r2+12αr+9=4α2(r2−18r+9)
4×2r2+12αr+9=4×2(r2−18r+9)
8r2+12αr+9=8(r2−18r+9)
12αr+9=8(−18r+9)
4αr+3=8(−6r+3)
(48+4α)r=21
r=21/{4(12+α)}
=21(12−α)/568
上の式より、|BD|=r+6αr
=21(12−α)/568+6α×21(12−α)/568
(568/21)|BD|=(12−α)+6α×(12−α)
=12−α+72α−6α2
=12−α+72α−6×2
=71α
(8/21)|BD|=α=21/2
|BD|=(21/8)×21/2=3.7123・・・・
(答) 3.7123・・・・寸
計算や式の扱いに十分慣れたベテランの狡さが要求されます。
こんなのは「枝葉の力量???」と言うものの・・・、まぁ、これがないと解
けない。これこそが和算の正体であって・・・、科学文明の扉を切り開いた洋算
との決定的な差でしょう。昔「和算が洋算に劣らぬ水準にあった」と主張するバ
カな数学者がいたとか・・・? これは当たっていませんねぇ・・・。和算は難
解なクイズを解く、誰にも解けなクイズを作る。こんな水準であって、西洋の数
学者とでは目指すものに天と地の差がありました。
|