第 1 問


<問題>[1} a=3+2×21/2,b=2+31/2 とすると、

              1/a=(ア)−(イ)×(ウ)1/2

              1/b=(エ)−(オ)1/2

              a/b−b/a=(カ)×(キ)1/2−(ク)×(ケ)1/2

        である。このとき、不等式 |2abx−a|<b を満たすxの値は、

           (コ)×(サ)1/2−(シ)×(ス)1/2<x<(セ)−(ソ)×(タ)1/2

        となる。  


     {2} 実数 a,b に関する条件 p、q を次のように定める。  

               p:(a+b)+(a−2b)<5

               q:|a+b|<1 or  |a−2b|<2


        (1) 次の (0)、(1)、(2)、(3) のうち、命題「q ⇒ p」に対する反例

           になっているのは (チ)である。

             (0) a=0,b=0、 (1) a=1,b=0、

             (2) a=0,b=1、 (3) a=1,b=1、


        (2) 命題「p ⇒ q」に対する対偶命題は「(ツ) ⇒ (テ)」である。

             (0) |a+b|<1 and  |a−2b|<2

             (1) (a+b)+(a−2b)<5

             (2) |a+b|<1 or   |a−2b|<2

             (3) (a+b)+(a−2b)≦5

             (4) |a+b|≧1 and  |a−2b|≧2

             (5) (a+b)+(a−2b)>5

             (6) |a+b|≧1 or   |a−2b|≧2

             (7) (a+b)+(a−2b)≧5


        (3) p は q であるための(ト)

             (0) 必要十分条件である。

             (1) 必要十分条件であるが、十分条件でない。

             (2) 十分条件であるが、必要条件でない。

             (3) 必要十分条件でも十分条件でもない。


<解答>{1} 条件より、

      1/a=1/(3+2×21/2)

         =(3−2×21/2)/(3+2×21/2)(3−2×21/2)

         =3−2×21/2


      1/b=1/(2+31/2)=(2−31/2)/(2+31/2)(2−31/2)

         =2−31/2


      a/b=(3+2×21/2)×(2−31/2)

         =6−3×31/2+4×21/2−2×61/2


      b/a=(2+31/2)×(3−2×21/2)

         =6−4×21/2+3×31/2−2×61/2


      a/b−b/a=8×21/2−6×31/2


      a/b+b/a=12−4×61/2    (これは不等式を解くのに必要)    


                                     |2abx−a|<b

                                 −b<2abx−a<b

                            a−b<2abx<a+b

                       (a−b)/(ab)<2x<(a+b)/(ab)

                     (a/b−b/a)<2x<(a/b+b/a)

                       8×21/2−6×31/2<2x<12−4×61/2

                      4×21/2−3×31/2<x<6−2×61/2


     (ア)−(イ)×(ウ)1/2、 (エ)−(オ)1/2、 (カ)×(キ)1/2−(ク)×(ケ)1/2

     (3)−(2)×(2)1/2、 (2)−(3)1/2、 (8)×(2)1/2−(6)×(3)1/2

     (コ)×(サ)1/2−(シ)×(ス)1/2<x<(セ)−(ソ)×(タ)1/2

     (4)×(2)1/2−(3)×(3)1/2<x<(6)−(2)×(6)1/2

 下手をすると計算のジャングルにもぐり込んでしまいます。それを避けることが出 来る小技がない生徒は「大学への入門はお断り」だそうです。これは当然でしょう。 ご立派な論文を書く力量がメインではあるのは勿論ではあるが、そのためには小技も ある程度必要不可欠です。                          
     {2}(1)a=1,b=1 とすると、          |a−2b|=|1−2×1|=|−1|=1<2 より、                 q が成立する。          (a+b)+(a−2b)=(1+1)+(1−2×1)=5<5 より、 p が成立しない。        (2)「p ⇒ q」の対偶は「q ⇒ p」 (|a+b|<1 or |a−2b|<2)でない                   ⇒ (a+b)+(a−2b)<5 でない。             |a+b|≧1 and |a−2b|≧2                   ⇒ (a+b)+(a−2b)≧5        (3)「p ⇒ q」は成立する。              q とすると、                (|a+b|<1 or |a−2b|<2)でない。                 |a+b|≧1 and |a−2b|≧2                 (a+b)+(a−2b)≧5                 (a+b)+(a−2b)<5 でないから、p              ∴ q ⇒ p」                「p ⇒ q」           (1)より、反例があるから、「q ⇒ p」は成立しない。                 p は q であるための十分条件であるが、必要条件でない。        (1) (チ)            (3)        (2) (ツ) ⇒ (テ)            (4) ⇒ (7)         (3) (ト)            (2)
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