自然数の割り算
12÷3=(9+3)÷3
=(9)÷3+1
=(6+3)÷3+1
=(6)÷3+1+1
=(3+3)÷3+1+1
=(3)÷3+1+1+1
=1+1+1+1
=4
12÷3=(3+3+3+3)÷3=4
整数の割り算
(6,2)÷(4,2)
=(6,2)÷(2,□)
={(4,2)+(2,0)}÷(2,□)
={(4,2)}÷(2,□)+1
={(2,2)+(2,□)}÷(2,□)+1
={(2,2)}÷(2,□)+1+1
={(□,2)+(2,□)}÷(2,□)+1+1
={(□,2)}÷(2,□)+1+1+1
={(□,□)−(2,□)}÷(2,□)+1+1+1
=(□,□)÷(2,□)+1+1+1−1
=1+1+1−1
=(3,1)
=(6÷2,2÷2)
(6,2)÷(4,2)=(6,2)÷(2,□)=(6÷2,2÷2)
整数では上の計算が出来る定義が用意されていないので、
計算結果を定義にします。
自然数の割り算を整数の割り算に広げたものです。学校でこんなことを学ぶこと
はありません。そんなことをすれば、大部分の生徒が「落ちさん」になり、ついで
に、教える先生も落ちこぼれになってしまいます。
正負の数の割り算
正負の数は整数を実用的な数に改良した数ですから、整数を使います。
(ここは中学校の数学ですが、ついでに・・・)
(+6)÷(+3)=(6、□)÷(3、□)=(6、□)÷3=(2、□)=+2
(+6)÷(−3)=(6、□)÷(□、3)=(□、6)÷(3、□)=(□、6)÷3
=(□、2)=−2
(−6)÷(+3)=(□,6)÷(3,□)=(□、6)÷3=(□、2)=−2
(−6)÷(−3)=(□,6)÷(□,3)=(6,□)÷(3,□)=(6,□)÷3
=(2,□)=+2
小数の割り算
3 を十等分した1つを 0.3 と書くことに約束してあるから、
15÷0.3:15÷3=3÷0.3:3÷3=10:1
15÷0.3=15÷3×10
0.3 で割れと言ったら、3 で割っちゃったの!
「もう一度やり直せ」と反対したら、大阪府の橋本知事は泣き出しました。
困ったなぁ・・・、どうしますか?
後で10倍することで議会との折り合いがつけましょうか・・・?
これでは知事に投票した人を無視したことになる。
7,8倍のところで妥協をしましょうか・・・、駄目かねぇ・・・?
名古屋の河村市長も頑張っていますねぇ。応援のメーセージを送りましょう。
1.5÷0.3=15÷3=5
これは上手い計算、これに限るねぇ! 従って、これしか頭に残らん。
これが困るんです。まぁ、学校の試験に困ることはありませんから、安心しなさいよ。
だって、先生の頭にもこれしか残っていませんから。
答えは出せる。されど、計算の約束を知らない。こんな人が沢山います。
文部科学省の指導要領に問題あり!!!
魂の入らない知識は、年月の経過とともに薄れていく。
「そんな者の頭が悪い」だってさぁ・・・、あぁ、けしからん!!!
分数の割り算
8÷0.4=8÷4×10
上の式を分数で書き換えると、下の式になります。
8÷4/10=8÷4×10
小数の計算と分数の計算の整合性は絶対です。
ここから、分数の割り算は下の計算になります。
(8/7)÷(4/3)=(8/7)÷4×3
4/3 で割れと言っているのに 4 で割っては話になりませんねぇ。
まぁ、そうおっしゃらずに、
話にならんことも無いでしょう。何とかしてこの失敗を救えませんか?
この後で3倍すれば良い。
ある小学校での先生と生徒との話し合いです。
先生: 次の計算が出来ますか? 12÷3
生徒: 答えは 4 です。
先生: その 4 はどうして出しました?
生徒: 12 の中に 4 が 3 つあるから 4 と答えました。
先生: なるほど,それは正解です,しかし,ちょっと待って。 次のように考
えてはどうかしら? 12 を 3 つに分けたら 1 つが 4 である。
だから答えが 4 である。
生徒: まぁ,どうやっても同じ答えが出てくるから,どっちでもいいと思いま
す。
先生: なるほど。12÷3 を計算するならその通りである。では,次の計算
をしなさい。 7÷2
生徒: 答えは 3 余り 1 です。
先生: 余りを無しにして答えなさい。
生徒: 分かりました。答えは 3.5 です。
先生: その 3.5 はどうして出しました?
生徒:7 の中に 2 が 3 つあり,残っている 1 は 2 の半分であるから,
2 が 0.5 あると考えて 3.5 と答えました。
先生:なるほど,なかなか頭をしているねぇ。こじつけの感がしないでもない
が,まぁ、まぁ,良く考えた努力を認めて正解としよう。大負けに負け
て正解とするが,ちょと気に掛かることがあるねぇ。ここはこう考えよ
う。7 を 2等分すると,分けられた1つ1つが 3 と半分になるから
,答えが 3.5 と考えよう。 この方がすっきりする。
生徒:分かりました。これからそう考えます。
「こんな話し合いが現在の学校に有るのか無いのか大変に疑問です。そんな白々し
い作り話は止めなさい」とそんなことをおっしゃらずに,まぁ、まぁ,あったと思っ
て下さい。2人の話し合いから次のことが浮かんでくる。割り算の計算で,割り切れ
ないときには余りとして答えに但書きを付け足しておく。割り切れないときには小数
点を使って強引に割り切る場合とでは,割り算の意味が違ってきます。このことを心
得ていないと,訳の分からんことになってしまうでしょう。
答えが自然数になる場合と,小数点を使わねばならない場合とでは,割り算の約束
に変化があります。このようなことは数学に沢山あって,実は、そこが落ちこれを生
む所でもあります。そして,驚くべきことに、こともあろうに、小学校、中学校、高
等学校の先生がこのことを殆ど考慮していないらしいのです。落ちこれを生む体制が
余りにも整い過ぎていませんか・・・?
更に、これは、小,中,高等学校の先生だけにとどまらず・・・,数学全体に渡る
らしいのです。中学校の正負の計算に始まり,大学の複素数やその指数の計算に至る
まで,約束の変化を無視して「分からない」こんなことは中学生から大学生に、そし
て、皆さんはとても信じられないでしょうが、何と大学の数学科の先生にまで及んで
います。 大学教授(吉田武)によるオイラーの公式を解説された書物(オイラーの贈り
物)を開いてみる時、それをはっきりと読み取ることが出来ます。
古今の天才数学者を寄せ集めても、それだけでは決して数学になりません。
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