定理−3 


<定理−3>

    1) 反転の中心 O を通る直線は同じ直線に移る.

    2) 反転の中心 O を通らない直線は O を通る円に移る.

    3) 反転の中心 O を通る円は O を通らない直線に移る.

    4) 反転の中心 O を通らない円は O を通らない円に移る.
 
<証明>1)を示す。

           定義−1、反転式より、OQ=(k/|OP|)・OP

          arg(OQ)=arg{(k/|OP|)・OP}=arg(OP)

                 arg(OQ)=arg(OP)

      ∴ O を通る直線は同じ直線に移る。


    2)を示す。

      O を通らない直線 A・OP=c 上の点 Q が反転によって P に移るとすると、

                  A・OQ=c、   c≠0

            定義−1、反転式より、

          OQ=(k/|OP|)・OP 

      上の式より、

          A・{(k/|OP|)・OP}=c 

          A・{(k/c)・OP}=|OP| 

          {(k/c)・A}・OP=(OP) 

          (OP)−{k/c)・A}・OP=0 

      上の式は OP に関して2次方程式で、定数項が無いから、O を通る円の方程

      式である。


    3)を示す。

      反転の中心 O を通り、中心が G の円周上の点 Q が反転によって P に移る

      とすると、

                     |GQ|=r=(GO+OQ)

            =(GO)+2(GO・OQ)+(OQ)

            =r+2(GO・OQ)+(OQ)

           0=2(GO・OQ)+(OQ)

            定義−1、反転式より、

          OQ=(k/|OP|)・OP 

      上の式より、

        0=2{GO・(k/|OP|)・OP}+{(k/|OP|)・OP}

                  =2{(k/|OP|)(GO・OP)}+{(k/|OP|)}

                  =2(GO・OP)+k

                  =GO・OP+k/2

      上の式は OP に関して1次方程式で、定数項が 0 でないから、O を通らない

      直線の方程式である。


    4)を示す。

            反転の中心 O を通らない円の中心が G、半径をr、|OG|=g とし、その円周

      上の点 Q が反転によって、P に移るとすると、

          (GQ)=r

            定義−1、反転式より、

                     OQ=(k/|OP|)・OP

                  (OQ)=(k/|OP|)・(OP)

       k/(OP)=(OQ)

             =(OG+GQ)

             =(OG)+2(OG・GQ)+(GQ)

             =g+2(OG・GQ)+r

             =g+2{(OG・(GO+OQ)}+r

             =g−2(OG)+2(OG・OQ)+r

             =g−2g+2(OG・OQ)+r

             =−g+r+2{OG・(k/|OP|)・OP}

           k=(ーg+r)(OP)+2{OG・(k・OP}

                          =(−g+r)(OP)+2k(OG・OP)

                        0=(−g+r)(OP)+(2k・OG)・OP−k

             =(g−r)(OP)−(2k・OG)・OP+k

      上の式は OP に関して2次方程式で、定数項が 0 でないから、O を通らない

      円の方程式である。

 上記の証明は数学の本には、多分無いでしょう。外国から輸入してきたバナナ の叩き売りをしている「オッサン」のような大学教授連中に書けません。これを 解析幾何で証明するのは、インターネット上にもあります。         
 反転移動  円のベクトル方程式 
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