<定理−7>交わらない2つの円を同心円にする反転変換が存在する。
<証明>2点 M、N を中心とする円があり、その半径は r、s(s<r)である。2点 M、
N を通る直線をx軸にし、反転の中心 H をx軸にするとすると、反転された円の中
心もx軸に移動する。
OM=(m、0)、ON=(n、0) とし、反転円の半径を k とする反転変換をすると、
円 M の中心は次式に移る。
{k2/(|HM|2−r2)}・HM
={k2/(|m−x|2−r2)}・(m−x,0)
={k2/(x2−2mx+m2−r2)}・(m−x,0)
円 N の中心は次式に移る。
{k2/(|HN−x|2−s2)}・HN
={k2/(x2−2nx+n2−s2)}・(n−x,0)
円 M、N の中心が変換後に一致するには、
{k2/(x2−2mx+m2−r2)}・(m−x,0)
={k2/(x2−2nx+n2−s2)}・(n−x,0)
{(m−x)/(x2−2mx+m2−r2)}・(1,0)
={(n−x)/(x2−2nx+n2−s2)}・(1,0)
{(m−x)/(x2−2mx+m2−r2)}
={(n−x)/(x2−2nx+n2−s2)}
(x−m)(x2−2nx+n2−s2)
=(x−n)(x2−2mx+m2−r2)
x3−2nx2+n2x−s2x−x2m+2nmx−n2m+s2m
=x3−2mx2+m2x−r2x−x2n+2mnx−m2n+r2n
−2nx2+n2x−s2x−x2m−n2m+s2m
=−2mx2+m2x−r2x−x2n+m2n+r2n
0=(n−m)x2+(m2x−r2−n2x+s2)x
+{mn(m−n)+s2m−r2n}・・・・・(1)
(n−m){mn(m−n)+s2m−r2n}
<(n−m){mn(m−n)+r2m−r2n}
<−(n−m)2{mn+r2}<0
(n−m){mn(m−n)+s2m−r2n}<0 であるから、
(1)の方程式の実数解がある。
∴ 円 M、N の中心が変換後に一致する反転の中心 H が存在する。、
注意:方程式 ax2+bx+c=0 は ac<0 のとき、実数解をもちます。
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