変換式 

 私のホームページは受験数学に余り力を注ぐつもりはありませんが,ここは受験 数学になります。変換は受験数学であると同時に,数学が取り組むべき大きなテー マです。まぁ、現在の高校数学では、裏技と考えられているようです。この日陰の 身を堂々とした表舞台に出してやるべきであって、学校で使われる教科書にも、変 換をテーマとした一章が登場することを文部科学省に要望しておきましょう。  



比例式の変換式
    (1) x:y=m:n                x=km y=kn     (2) a/b=c/d                 a/b=c/d=k
整式の掛け算のをするための変換式
    (1) (x−3)(x+6)               x−3=y or x+6=y     (2) (x−3)(x+3)             x=u     (3) (x+y−3)(x+y+3)           x+y=z     (4) (x+2x−3)(x+2x+1)       x+2x=z     (5) (a+b+c)(−a+b+c)(a−b+c)(a+b−c) a+b+c=x
因数分解をするための変換式
    (1) f(α)=0 のとき,x−α=u とおくと,f(x) が因数分解できる。     (2) ax+bx+c         1) ax=u                   2次の係数が消える変換         2) x−b/2a=u               1次項が消える変換         3) x−α=u ( α は ax+bx+c=0 の解) 定数項消える変換     (3) 2元,3元の整式         1) 対称式は x+y=u,xy=v         2) 交代式は x−y=u     (4) x−3pqx+(p+q) p+q=α,pq=β or x+p+q=y     (5) x+px+q=y or x−q=y or x+q=y     (6) ax+bx+cx+bx+a x+1/x=y
2次式の問題を解く変換式
x+bx+c     (1) ax=u 2次の係数が消える変換     (2) x+b/2a=u 1次項が消える変換     (3) x−α=u (ax+bx+c=0 の解)  定数項消える変換
2元の整式を解く変換式
    (1) f(x,y)=C の解を a、b とするとき、x−a=u,y−b=v と         おくと、定数項が無い整式となる。     (2) xy+ax+by+c=0 は x+a=u,y+b=v とおくと、         一次の項が無い整式となる。
三角関数の問題
    (1) cosθ=x, sinθ=y     (2) acosθ+bsinθ θ−α=Θ (但し,tanα=b/a)     (3) acosθ+bsinθ a=rcosα,b=rsinα (但し,tanα=b/a)
漸化式の問題を解く変換式
   (1) 漸化式 an+1+pan+q=0 で表される数列は,an−k=bn とおくと,        bn=−pbn-1 但し,k は方程式 x+px+q=0 の解である。      (2) 漸化式 an+2+pan+1+qan=0 で表される数列は,        an+1−αan=bn,an+1−βan=cn とおくと,   bn+1=βbn,cn+1=αcn 但し,α,β は方程式 x2+px+q=0        の解である。      (3) 漸化式 an+1=(pan+q)/(an+r) で表される数列は,方程式        x=(px+q)/(x+r) の解が α,β のとき,        (an−β)/(an−α)=bn とおくと,bn+1=kbn となる。    (4) 漸化式 an+1=(pan+q)/(an+r) で表される数列は,         方程式 x=(px+q)/(x+r) の解が α,β のとき,         (an−β)/(an−α)=bn とおくと,bn+1=kbn となる。    (5) 漸化式 an+1=(pan+q)/(an+r) で表される数列は,方程式        x=(px+q)/(x+r) の解が重解 α を持つとき,        1/(an−α)=bn とおくと,bn+1−bn=1/(p−α) となる。    (6) 漸化式 an+1=pan+qbn,bn+1=ran+sbn で表される数列で,         方程式 x=(q+xs)/(p+xr) の解が α のとき,an+ αbn=cn         とおくと cn は等比数列となる。
微分計算の変換式
    (1) y=f(ax+b) ax+b=u     (2) y=a=e
積分計算の変換式
    (1) ∫f(ax+b)dx  ax+b=u     (2) ∫f'(x)/f(x)dx  f(x)=u     (3) ∫x(x+2)dx x+2=u     (4) ∫(x+1)−1dx x=tanθ     (5) ∫adx a=e     (6) ∫f(sinx)cosxdx  sinx=u     (7) ∫f(cosx)sinxdx  cosx=u     (8) ∫tanθdθ            u=sinθ    (9) ∫(1−x)1/2dx cosθ=x,sinθ=x     (10) ∫(x+1)−1/2dx x+(x+1)1/2=u     (11) ∫f(x)g(x)dx F(x)g(y)=u or f(x)G(y)=u     (12) ∫xsinxdx xcosx=u     (13) ∫logxdx xlogx=u
微分方程式を解く変換式 f(x)dx+g(y)dy=0(変数分離型) du=f(x)dx,du=g(y)dy,du=mf(x)dx+ng(y)dy 高校生はこれ一つ知っていれば良い。 「この問題にはこんなうまい変換がある」こんなことをご存知の方は教えてください。 実際の利用例は下のリンク先をクリックして下さい。
 変換の利用 
ここをクリックして,誤り,ご意見,ご質問を送って下ださい。
inserted by FC2 system